2013.03.24[ マネジメント ]

リクルート創業者のマネジメントとは

<第1章>マネジメントの才能は、幸いにも音楽や絵 画とは違って、生まれながらのものではな い。
経営の才は、後天的に習得するものであ る。それも99%意欲との力の産物である。

<第2章> より高い効果を上げるマネー ジャーは、 要求されている様々な仕事のうち、一番大 事なことから手がける。仕事を受付順に勧 め るような人は、優れたマネージャーとは言 えない。
目の前にある仕事の中で、一番大切なもの は何かをいつも考えていなければならな い。

<第3章> 社内にしか人間関係を持たないマネー ジャーがいる。
こういう人が会社を動かそ うとするよ うでは、会社はいずれ滅んでゆく。

<第4章>経営の方針や 義務のルールは、マネージャー自身がまず 自 らのものとしなければならない。そのため には、疑問などがあれば十分解決しておく こと。
その上で、自らの方針、考え方を交えて、 メンバーに向かうことが大切である。

<第5章> メンバーをよく理解しようとすることもマ ネージャーにとって大切なことである。 それよりもっと大切なことは、マネー ジャー自身の方針、考え方、人格までもメ ンバーに理解さ せることである。マネージャーとメンバー とのよい人間関係は、深い相互理解から生 まれる。

<第6章> 優れたマネージャーは、人に協力を求める 時、"彼との個人的な親しさ"によってでは なく、 "仕事を良いものにするためには誰に頼むの がベストであるか"という観点からこれを行 う。
誰とでも一緒に仕事ができるようにならな ければならない。

<第7章> マネジメントに携わる人は、2つ以上のこ とを同時に進められる人でなければならな い。ひとつ の仕事に熱中している時は、他の仕事に手 がつかない、といったタイプの人はスペ シャリスト向 きで、マネージャーには向かない。

<第8章> 『1000人分のパーティの招待者宛名を書き 上げ、発送するのに、ひとりでやれば10日 は必要。 10人でやれば何日かかるか?』算数では答 えは1日だが、経営の現場では10人でやっ ても10 日かかることもある。
人が増える時には、手順を変えるなり、仕 事のしくみを変えてゆく必要がある。

<第9章> 会議の目的がわからなくて、会議の能率を 下げる人がいる。この会議を何のために開 いているの か、自分の役割は何か、どのように勧めれ ば会議が効率的になるか、マネージャーは これらのこと をよく把握する必要がある。

<第10章> マネージャーの任務は高い業績を上げるこ とにある。そのために、メンバーを動かす 権限が与えら れている。仕事を離れたところでマネー ジャーが権限を行使することは許されな い。

<第11章> 経営者が数字に弱ければ、会社は潰れる。 仕事への熱意は十分あっても、数字に弱い 人は 優れたマネージャーとは言えない。

<第12章> マネージャーには、コンピュータという有 能な部下を使いこなす能力が必要である。 コンピュータ を駆使して仕事を効率的にすすめるために は、コンピュータに関する知識・技能を自 らのものと し、同時に日常的に自分自身の手で動かし ていなければならない。
コンピュータを使えない人は、いずれマネ ジメントの一員にとどまれなくなる。

<第13章> 与えられた時間は、誰にとっても同じだ。 人が大きな成果をあげるか否かは、その人 がいかに時 間を有効に使うかにかかっている。
経営者は、効果的な時間の遣い方を知って いなければならない。

<第14章> 「政治家には嘘が許されるが、経営者には 嘘は許されない」とは水野重雄氏の言葉で ある。 経済活動はお互いの信頼関係が基盤となっ ている。1度不渡りを出した経営者が再起す る ことはまれである。
言葉や数字に真実味が感じられないマネー ジャーは、周囲から信頼を得られない。

<第15章> 自分のメンバーを管理するにはさして苦労 はしないが、上長にはどのように対処すれ ばよいのか 、と苦労する管理者が多い。しかし、この 問題は自ら積極的に働きかけることで解決 して欲しい。 相互理解を深めること。
そして上長の強みはそれを活かし、弱みは カバーしてゆくことによって仕事はなめら かにすすんでゆく。

<第16章> "忙しすぎて考えるための時間がない""マ ネージャーはもっと思索に時間を割くべき である"と主張 する人がいる。しかし、仕事と思索を分け て考えることは、あまり意味がない。
なぜなら、仕事を前に進めるアイディアや 活力の源泉は仕事そのものの中にあるから である。

<第17章> 業績と成長は不可分であって、高い業績な くしてマネージャーの成長はありえない。 マネージャー自身の高いモチベーションが 業績を生み、成長を実現するのである。

<第18章> "もっと期限が先ならば""もっと人がいれ ば""もっと予算がおおければ・・・いい仕 事ができるのに"と 嘆くマネージャーもいる。マネジメントと は、限られたヒト・モノ・カネ・そしてタ イムをやりくりし、それぞれ の最大活用を図ることである。
経営の成果は常に、それに投入された経営 資源(ヒト・モノ・カネ・タイムなど)の 量との関係で計らね ばならない。

<第19章> 我社は永遠の発展を願っているが、それは 後継者たちの力のいかんにかかっている。 後継者の育成 も、マネージャーの大切な仕事である。自 分が脅威を感じるほどの部下を持つマネー ジャーは幸せで ある。

<第20章> 仕事の上では、"したいこと""できるこ と""なすべきこと"の3つのうち、どれを優 先さあせて行動すべき であろうか。"できること"から手をつける のは堅実なやり方ではあるが、それのみで は大きな発展はは かれない。
"したいこと"ばかりでも問題だ。将来のた め、メンバーに今何をすべきかを見出さ せ、それが例え苦手 なこと、難しいことであっても挑戦的に取 り組んでゆく風土をつくることがマネー ジャーには求められている。